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年代別の歴代最強プレーヤー(1980年代)【記録で見る男子テニス】

歴代最強のテニス選手を年代別で大研究!1980年代はコナーズ/ボルグからマッケンロー/レンドルへと王座が受け継がれていった時代です。

(特集ページ:記録で見る男子テニス2024年版)1968年から2024年3月までのデータをQlik Senseアプリで分析しました。

※ データソースは「Huge Tennis Database」です。各種情報を参考にした独自集計のため、お楽しみの範囲ということでご了承ください。

▼1980年代のサマリ

ATP記録データから1980年代(1980~1989)までのツアー記録を対象に絞り込みました。1,738名の選手が戦った1,421大会72,250試合)の記録です。表1はタイトル数ランク上位10名のリストです。I.レンドル、J.マッケンロー、M.ビランデルが上位3名となっています。4位以下は、J.コナーズ、B.ベッカー、S.エドバーグ、J.L.クラーク、B.ギルバート、A.ゴメス、G.ビラスと並んでいます。


(表1:1980年代のプレーヤー)

ATPテニス1980年代

▼各指標の上位選手(勝利数、勝率、タイトル数、グランドスラム勝利数)

表2は期間中にランキング10位以内に到達した選手の上位に絞り込んでいます。タイトル数の多い順に並べ替え、各指標のトップ3に色を付けています。


(表2:1980年代のタイトル数ランキング)

Qlik Sense_ATPテニス_1980年代

<タイトル数>

I.レンドルが82勝で1位、J.マッケンローが60勝で2位、M.ビランデルが33勝で3位です。次点に31勝のJ.コナーズがいます。


<勝利数>

I.レンドルが801勝で1位、J.マッケンローが582勝で2位、J.コナーズが556勝で3位です。70年代最強だった晩年のコナーズ、70年代後半に一気にトップになったマッケンローを抑えて、レンドルが頭ひとつ抜けています。グランドスラムでの勝利数でも、I.レンドルが172勝で1位、同数2位に125勝のM.ビランデル、そしてJ.コナーズが121勝で続いています。


<勝率>

1位はB.ボルグの.883、2位はI.レンドルの.872、3位はJ.マッケンローの.852です。興味深いのはその他の指標では圏外にいるB.ボルグです。「Tour(大会数)」の値が29とひときわ少ない値にも関わらず、タイトル数で上位に入り勝率では1位になっています。


▼1980年代の移り変わり:イワン・レンドルの台頭

各指標でトップ3に入った選手たちを中心に勝利数のトレンドを比較してみました。表3は勝利数および勝率でトップの4選手のトレンドです。傾向をより掴みやすくするために1970年代から表示しています。


2年おきにスターが登場しているように見えます。J.マッケンローは思いのほか1979年をピークに下降トレンドに入ってしまいました。それにかぶさるようにI.レンドルが1979年から1980年にかけて断トツの成長を見せているのが分かります。下降トレンドは各選手それぞれで、特徴的なのはB.ボルグが一気に下げたのと対照的にJ.コナーズは10年以上かけて緩やかに下降しています。


(表3:1980年代、勝利数トップ3+B.ボルグの勝利数トレンド)

Qlik Sense_ATPテニス_1980年代最強

また、表4でタイトル数トップ3を見てみると、レンドルからさらに2年遅れてM.ビランデルが登場しています。

(表4:1980年代、タイトル数トップ3の勝利数トレンド)

Qlik Sense_ATPテニス_1980年代最強

ここで、気になったのはS.エドバーグB.ベッカーです。個人的にかなり印象に残っている2人を入れてみたのが(表5)です。80年代後半を華やかにしてくれました。


(表5:~1970年代、勝率トップ3の勝利数トレンド)

Qlik Sense_ATPテニス_1980年代最強

▼参考記録)1980年代のATPランキング1位在位週

年代ごとの最強プレーヤーを語る上で各年代でランキングNO.1であったことは非常に大きな指標となります。表6をご確認ください。


1980年代にNO.1になったのは、J.コナーズB.ボルグJ.マッケンローI.レンドル、M.ビランデルの5名です。期間中のNO.1在位週は、I.レンドル196週、J.マッケンロー136週、B.ボルグ65週、M.ビランデル16週、J.コナーズ15週となっています。レンドルとマッケンローの2強をはさんで、旧世代のコナーズ/ボルグと新世代のビランデル/エドバーグ/ベッカーの名前が挙がり、まさに1980年代の記憶そのものといった感じです。


(表6:1980年代、ランキング3位以内のプレーヤー)

Qlik Sense_ATPテニス_1980年代最強

では、1980年代NO.1プレーヤーとなった5名のランキング推移を見てみましょう。表7で確認してみました。ランキングデータは週ごとの更新となるため、10年分を表示すると一目でトレンドが辿れませんので、6月と12月分のみに絞り込みました。1980年に1位だったB.ボルグ、1981年末にはJ.マッケンロー、1985年を境にI.レンドルの時代が始まっています。


(表7:1980年代、NO.1プレーヤーのランキングの移り変わり)

Qlik Sense_ATPテニス_1980年代最強


▼1980年代の最強プレーヤー

1980年代の最強プレーヤーは「イワン・レンドル」ではないでしょうか。1970年代の強者とやり合ったジョン・マッケンローが悩ましいですが、まさに1980年代にドンピシャの全盛期で各指標から見ても妥当だと思います。



以上

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