歴代ホームラン記録をAIで分析_Qlik Answers2.0トライアル
- SENSUKE KURIYAMA

- 3 時間前
- 読了時間: 8分
2026年2月にバージョンアップ公開されたQlikのエージェントAI「Qlik Answers2.0」を使ってプロ野球ホームラン記録を分析してみました。(2023年までの個人成績データです)
※2026年2月時点のQlik Cloud Analyticsを利用しています
Qlik Answers2.0の基本的な使い方①「Qlikアプリのデータ探索」
一番簡単な使い方としてQlikアプリに対してチャットで問い合わせるというやり方で、プロ野球個人成績データアプリを試してみました。基本操作は下記の記事を確認ください
歴代ホームラン記録を分析してみる
まずは、手始めに答えを知っている分かりやすい記録を聞いてみました。メジャーリーグの記録も一部含まれているので、意図的に「NPBリーグ」と明示的に質問しました。
▼「NPBリーグにおける生涯ホームラン数の最高記録は誰ですか?」
NPBリーグにおける生涯ホームラン数の最高記録保持者は王貞治選手で、868本のホームランを記録しています。
また、ランキンググラフも作成してくれた上で下記の説明も返してくれました。
王貞治選手の868本は、2位の野村克也選手(657本)を大きく引き離す圧倒的な記録となっています。トップ10には他にも門田博光(567本)、山本浩司(536本)、清原和博(525本)、落合博満(510本)、松井秀喜(507本)などの名選手が名を連ねています。

868本の王貞治という回答が出てきて何だか少しホッとしました。あと、関連情報としてトップ10上位選手の情報もグラフと説明で返してくれたりして気の利いたエージェントぶりをアピールしてくれました。
続けての質問はホームランに関連して「各球団のホームラン王って誰だろう??」と、興味本位で踏み込んでみました。過去90年近いデータが含まれているので、球団の変遷などを集約した「球団系統」という項目がアプリにあることを知っているので意図的に含めました。
▼「NPB球団(球団系統)ごとのホームラン記録保持者を挙げてください。」
NPB球団系統別ホームラン記録保持者は以下のとおりです。
とリストを作成して回答してくれました。
1.巨人_王貞治:868本 2.ホークス_野村克也:645本 3.広島_山本浩司:536本 4.西武_中村剛也:471本 5.日本ハム_張本勲:414本 6.阪神_掛布雅之:349本 7.ロッテ_有藤通世:348本 8.オリックス_長池徳二:338本 9.中日_宇野勝:334本 10.ベイスターズ_松原誠:330本 11.近鉄_中村紀洋:307本 12.ヤクルト_池山隆寛:304本 13.楽天_山崎武司:191本

ここでふと気になったのが、先ほどの歴代ホームランTOP10とだいぶ顔ぶれが変わっていること。そして「野村克也:645本」って、先の回答では「野村克也:657本」と言っていたのにさっそく間違えてしまったのか?「王貞治:868本」や「山本浩司:536本」は合っているのに・・・。とか、西武は清原じゃないのか?ロッテは落合だろさすがに?とか。
が、ここで私がもともと持っている文脈(コンテキスト)で補足されることで、ある仮説が思い浮かびました。
★野村克也って、西武にも在籍していたような・・・。そういえば清原も落合も巨人や中日などでの在籍期間も長いなと。
ここで、追加質問してもよかったのですが文章で質問するのが面倒になったので、アプリシートで直接確認してみました。(この思考の流れの中で、エージェントとアプリを併用できるのは、けっこう便利な気がします)
結果は仮説どおりドンピシャでした。
<野村克也:657本(ホークス645本、西武9本、ロッテ3本)>
野村克也、ロッテにも在籍してたのかー

<落合博満:510本(ロッテ242本、中日210本、巨人53本、日本ハム5本)>
ロッテ有藤、中日宇野は300本台だしそうなるかー

<清原和博:525本(西武329本、巨人185本、オリックス11本)>
西武中村は400本超えてるしなー

さすがAI、興味本位の軽い質問にデータで厳密に回答してくれました。このやり取りによって、「球団の記録保持者って、複数球団に在籍していた選手はどう扱うのがいいんだろう?」という新たなテーマまで気づかせてくれました。
続いての質問は個人ではなく球団ごとのホームラン記録です。
▼「ホームラン数の多い球団(球団系統)をランキングでまとめてください」
球団系統ごとの通算本塁打をランキング形式でまとめると、巨人が10,194本で圧倒的1位、続いて西武が9,589本、ホークスが9,264本となっています。
とグラフを作成して回答してくれました。
トップ15球団: 巨人 - 10,974本 西武 - 9,589本 ホークス - 9,264本 中日 - 8,996本 オリックス - 8,875本 広島 - 8,840本 ヤクルト - 8,535本 阪神 - 8,429本 日本ハム - 8,384本 ベイスターズ - 8,352本 ロッテ - 8,225本 近鉄 - 6,540本 楽天 - 1,862本 ブルワーズ - 1,400本 オリオールズ - 1,348本

ブルワーズ、オリオールズと助っ人外国人のMLB在籍時の記録が集計されていたので、少し確認してみました。
<ブルワーズ>
オグリビー、いたなー。チャートの下の方にはブラッグスもいました。

<オリオールズ>

ここで、少し意見を求めるような質問をしてみました。
▼「現役選手で王貞治のホームラン記録を越えられそうな選手はいますか」
現在のNPB現役選手で王貞治の868本塁打記録を越えられそうな選手はいません。 データ分析の結果、最も記録に近い現役選手は中村剛也で471本塁打ですが、王貞治の記録まであと397本必要です
ここに「現役選手の通算本塁打記録」とリストを出してくれました。上位はほぼ引退選手ですので、現役か引退かの判断はここではできていません。ただ、最も記録に近い現役選手として中村剛也を挙げてくれました。下図では隠れていますが、「2020年以降本塁打」「通算試合数」「年齢」といった現役か否かを判断する材料を作ってくれてる感じは好感が持てます。

AIが返してくれたリストを見ると、2020年以降本塁打について上位の引退選手は0本ですが中村剛也が56本を記録しています。これを現役最多と判断して回答してくれていたらがんばってくれたんだなって思います。

現役選手の通算本塁打数ランキングでは、中村剛也が471本でトップですが、これでも王貞治の868本の半分程度にとどまっています。
そして、それ以外にもいくつかのチャートをもとに下記の回答もくれました。なかなか妥当な見解を示してくれていると思います。
2020年以降の現役選手の本塁打推移を見ても、年間40本ペースを維持できる選手は限られており、仮にそのペースでも868本到達には約22年かかる計算になります
注目すべき現役選手として、村上宗隆(2022年に56本のシーズン記録)、岡本和真(年間30-41本ペース)、柳田悠岐(年間22-28本ペース)などがいますが、現在のペースでは記録更新は極めて困難です。 王貞治の868本塁打は「不滅の大記録」として今後も君臨し続ける可能性が非常に高いと言えます。
なかなかに文章もしっかりしていて、もっと使い慣れてくれば良きパートナーになってくれそうです。
最後に下記の質問をしました。こちらもチャートなどを作成しながら回答してくれました。キャプチャなしですが回答のみご紹介します。
▼「セ・リーグとパ・リーグで球団別ホームラン記録に違いはありますか?」
セ・リーグとパ・リーグの球団別ホームラン記録には明確な違いがあります。
球団別ホームラン数ランキングでは、上位5球団すべてがセ・リーグの球団で占められています。読売ジャイアンツが10,782本でトップ、続いて広島カープ(8,840本)、中日ドラゴンズ(8,614本)、阪神タイガース(7,226本)、ヤクルトスワローズ(6,597本)となっています パ・リーグで最もホームラン数が多いのは西武ライオンズの6,445本で、全体では6位にランクインしています
リーグ全体の総ホームラン数を比較すると: セ・リーグの総ホームラン数は128,584本、パ・リーグは127,606本で、セ・リーグがわずかに978本多くなっています この違いの主な要因は、セ・リーグに歴史の長い球団(特に読売ジャイアンツ)が多く存在することと、各球団の設立時期や活動期間の違いによるものと考えられます。
作成されたチャートをダッシュボード化する
各質問の最後に追加の逆質問と合わせて[シートに追加]メニューがあります。これを使うとAIが作成したチャートをそのままシートに追加してダッシュボードとして利用できます。これは単純にうれしいですね、疑問と回答と考察コメントと合わせて最後にダッシュボード化できる。このままアプリとして保存しておけば、共有や振り返りや説明にも大助かりです。
AIチャットからのダッシュボード作成手順
[シートに追加]メニューからチャートをチェックして[+新しいシートに追加]します。

また、ゼロベースから下記のような質問もしてみました。
▼「ホームラン数に関するダッシュボードを作成してください」
4つのチャートを作成してそれぞれに解説コメントを返してくれました。下図はチャートをシートに追加してできあがった初期のダッシュボードです。

まとめと感想
既存のQlikアプリがあればまったく準備も不要で構造化データの分析ができる感じはQlikユーザーにはとてもうれしいことではないかと思います。
アプリがない場合も明細レベルの大量データをQlikアプリにロードしてあとはエージェントAIに任す。シート作成やダッシュボード作成などせずに、AIチャットに依頼するところからスタートすることができるので、状況に応じてデータ活用の進め方が全く変わってくる可能性がありそうです!
プロ野球アプリも最新データを更新しないと・・・・
以上です




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