第8回:Qlikデータモデル入門② ~単一テーブル~
更新日:2月8日
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各データパターンのQlik Senseへの取り込み
①単一のテーブルデータ
このモデルは非常にシンプルで、表をそのまま取り込めばデータモデルが出来上がります。
取り込むデータは単一なので、分析に必要な「メジャー(*)」と「軸(*)」が揃っていることを確認しましょう。
例えば、売上伝票データを分析する場合は、下図のように「金額」「数量」などのメジャーに加えて、「日付」「商品」「顧客」などの軸があり、軸データについてはコードと名称が含まれていることが望ましいです。
(*)「メジャー」と「軸」については、データ分析初心者編①をご参照ください

■Qlik Senseで取り込む際のつまづきポイント
単一のテーブルデータを取り込むケースでは、元データがExcelやCSVなどのファイルの場合が多いです。
通常は上図のように1行目に項目名が表記されますが、そうでないケースではデータの取り込みでのつまづきが起こりやすいです。次の2点はQlik Senseにて容易に対処できますので確認しておきましょう。
1.不要なヘッダー情報が含まれたデータ
2.項目名が存在しないデータ
1. 不要なヘッダー情報が含まれたデータ
下図のように、1行目や2行目にヘッダー情報が含まれているデータです。
この場合、データ分析に必要なデータは4行目以降なので、1~3行目は省略する必要が
あります。この作業はQlik Senseのデータ取り込み設定画面にて操作可能です。
【ヘッダー情報が含まれたデータの例】

取り込みデータの設定画面で[ヘッダーサイズ]を指定することで、不要なヘッダー情
報を省略することが可能です。操作イメージは下記の通りです。
▼[ヘッダーサイズ]指定前

▼[ヘッダーサイズ]指定後

2. 項目名が存在しないデータ
下図のように、1行目からデータ値で構成されており項目名が存在しないデータです。
この場合、Qlik Senseに取り込む際に分かりやすい項目名を設定することができます。
【項目名が存在しないデータの例】

項目名が存在しないデータを取り込む際は、[項目名]のプルダウンから「項目名が存
在しません」を選択します。そうすると、Qlik Senseにてダミーの項目名が指定される
ので、必要に応じて手動で変更することが可能です。
▼設定画面:下図では1列目の項目名を手動で「伝票番号」に変更しています。

②レイアウトが同じでファイルが複数に分かれたデータ
Qlik Senseはレイアウトが同じであれば、複数のファイルを単一のテーブルとして取り込むことができます。CSVやExcelなど、ファイルデータを元データとして利用する場合によくあるケースです。下図のように、機種ごとにファイルが複数に分かれるパターンや日付ごとにファイルが分かれるパターンがあります。

■レイアウトが同じデータの取り込みイメージ
下図のように、[2020年6月のファイル]と[2020年7月のファイル]は項目名がすべて同じです。この2つのファイルをQlik Senseに取り込むと、Qlik Sense内では一つのテーブルとして取り込まれます。

操作イメージは次の通りです。
1. データマネージャによる複数ファイルの取り込み
データマネージャを使用する場合は、1つ目のファイルを取り込んだ後に追加で同じレ
イアウトのファイルを取り込みます。取り込んだタイミングで単一テーブルとして結合
され、右図にあるようにアイコンが少し変化します。
※複数ファイルを取り込んだ時点で、単一テーブルにならない場合は各ファイルの項目
名が異なっていると考えられます。項目名をご確認ください。

2. データロードエディタ(ロードスクリプト)による複数ファイルの取り込み(ワイルドカード指定)
ロードスクリプトを編集することで、同じレイアウトのファイルをひとつのロード文に
てまとめて取り込むことが可能です。
下図のように、取り込むファイル名を「*」であいまい指定することができるので、同
じフォルダに定期的に生成されるファイルであれば、まとめて取り込めて便利です。

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