【学生テニス】関西学生2023年の有力選手(男子)_2023年5月
更新日:2023年5月24日
2023年は大学入学直後からコロナ禍となり、様々な苦労を経験した年代が4回生となります。過去の学生大会の勝利数をもとに有力選手や各大学の戦力分布を分析しました。(女子は →コチラ)
【過去3年の背景と対象データ】
2020年初からコロナ感染が広まり、繰り返される緊急事態宣言などの影響で大会中止もありました。2020年の春関、2021年の夏関は中止を余儀なくされています。2022年は観客の制限など指定しつつ、3年ぶりのリーグ開催など日常を取り戻し、さらに2023年は5月8日にコロナ感染症の位置づけが「5類」に移行されようやくほぼコロナ前の状態で5月末から春関本戦を迎えます。
今回の分析対象としたデータは、2020年から2022年までの関西学生(春、夏)とインカレ本戦の試合結果データです。(※2020年春、2021年夏は中止)
【学生大会のシングルス勝利数】
まずは過去3年間の勝利数ランキングです。冷水悠人選手(近大4)が14勝で1位です。以下は、中村秋河選手(関大4)12勝、宮田陸(近大3)11勝、堺太志(兵大4)10勝、と続きます。いずれも関西学生で上位入賞の経験者が揃っています。
1位の冷水選手は2022年夏関の優勝で6勝を積み上げ躍進しました。2位の中村選手は2022年インカレでBest8に入っています。3位の宮田選手は2022年の夏関は冷水選手に決勝で敗れて準優勝し、インカレでもBest16まで進んでいます。下のグラフを見ると各大会ごとの勝利数の内訳が確認できます。
・春関、夏関、インカレの本戦ラウンド全試合を対象としています

■上位入賞経験者
過去3年の各大会でBest4以上に進出した経験者を抽出すると下記のような感じでした。上述の勝利数上位メンバーに加えて、藤井悠人選手(近大3)が2022年の春関でBest4に入っています。黄色でマーカーされていない3名は2023年に卒業した年代でインカレ優勝の松田選手 も確認できます。

いずれも上位は新3・4回生です。4回生は就職活動に取り組んでいる場合は少なからず影響が出てきます。春関はそのあたりも気になるところです。
【各大学、各回生ごとの分析】
さて、3年間の勝利数を分析するとどうしても上回生が優位になります。そこで、その他の指標も合わせて確認しました。確認したのは「勝率」「試合数」「大会数」「1大会あたりの勝数」です。また、「入学年」と「大学」も軸に加えて表を作成したのが下記の図です。
(※1部リーグ校に配色しています)
・2020年~2022年の春関、夏関、インカレを対象としています
・R64ラウンド以上のデータとしています

関西学生、インカレともに96ドローのため1回戦の有無が勝利数などのデータに影響します。(上位選手ほど1回戦はシードされていることによる影響の回避です)
■表を見て分かるように勝利数上位のほとんどを「近畿大学」と「関西大学」が占めています。
■勝率を見ると、冷水選手の74%、宮田選手の71%、中村選手の69%に次いで、67%の岩本晋之介選手(関大2)がいます。
ちなみに、岩本選手は2022年は1回生ながら春夏ともBest8に入るすばらしい活躍でした。その他の同年代としては、堤野竜司選手(関学大2)、堤隆貴選手(関大2)、奥地佑都選手(近大2)、開發陽平選手(近大2)といった顔ぶれがランキングリストにはあがっています。

【2023年の各大学ごと関西学生本戦選手数(2020年~2022年実績)】
卒業生が抜けて各大学とも新1回生が入学しています。新1回生の学生テニスでの情報はありませんので、2-4回生について2020年~2022年までの情報をもとに集計しました。春夏の関西学生の本戦結果をもとにしています。

きれいに1部の6大学が上位に並びました。横の軸は「F(Final)」から右へ「SF(SemiFinal)」「QF(QuaterFinal)」「R16」「R32」とラウンドの進出状況が分かるようにしています。
近大は17名の本戦選手が所属しており、Final進出者が2名(先の冷水選手と宮田選手)とSemiFinal進出者がこの2名含む3名(先の藤井選手)ということになります。選手層の厚さもさることながら、トップ層が充実していることがよく分かります。
また、兵庫大学はSF経験者の堺選手の他にR64クラスの選手が3名いることが分かります。
この5月末の春関本戦終了後には新1回生含む新戦力の情報が加わってきますので、どのような分布になるか楽しみにしたいと思います。
【参考情報】
関連の各大学ホームページをリンクしておきます。
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